GANKOの日記
2003年 7月    
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7月31日(木) 旧暦:七月三日 先負 乙巳 曇り、時々晴れ
七月も今日で終わり。おでんが売れた七月だったそうです。東北地方では例年の20%に満たない日照時間のところもあったとか。お米や野菜は大丈夫でしょうか。ところで、先日、梅湯のことを書いたら、イッテツがとても面白いホームページを見つけてきました。荻窪にある鈴木青果店さんの〈梅干しちょっと良い話〉。名前の通り、梅や梅干しに関する情報サイトなのですが、これがなんとも素晴らしい! まいりました。

7月30日(水) 旧暦:七月二日 友引 甲辰 曇り、時々雨はらり
高畠瑞峰さんから勧められて、毎朝、梅湯(ばいとう)を飲むようになってから体調が良くなったような気がします。禅寺の雲水さんたちも毎朝飲んでいるという梅湯の作り方はとても簡単。お湯の中に梅干を入れてほぐすだけです。梅干には身体の毒を消す力があり、空腹時に飲むと胃の掃除をしてくれ、口の臭みもとってくれます。舌がぴりぴりするような粒々を飲まなくても、梅干でよかったんですね。
7月29日(火) 旧暦:七月一日 先勝 癸卯 曇り、雨模様
昨日とは一転して、梅雨に後戻り。一日中、高畠瑞峰さんとの対談をまとめていました。著書を読んでから取材テープを改めて聞いてみると、なるほどこれはこういう意図でおっしゃっておられたのかということがわかって新しい発見もあります。それにしても、お坊さんの、あの独特の話し方を言葉に落としていくのはなかなか難しいものがあります。

7月28日(月) 旧暦:六月廿九日 仏滅 壬寅 晴れ後曇り
ようやく梅雨明けか、と思わせてくれるようなお天気でした。夕方、イッテツと一緒に隅田川沿いに出て、駒形橋から浅草辺りを散歩。仲見世通りもさすがに人手は少なかったです。伝法院の前で、天ぷらの〈中清〉を見つける。本日はお休みでした。

7月27日(日) 旧暦:六月廿八日 先負 辛丑 晴れ
起きたら、十時を回っていました。窓も開けると、爽やかな良いお天気。庭を見ると、キタイが梅干を笊の上に並べていました。「いやー、やっと土用干しができますよ」わたくしも庭へ出て、手伝いながら昨日の花火のことを話しました。ちなみにキタイは駒方堂の辺りで見ていたそうです。ビルの屋上で一緒に見ましょうと誘ったのですが、そういうところがキタイはとても律儀なのです。梅干を全部干し終わり、「さて、今日は土曜の丑の日ですがどういたしましょう」とキタイ。「そうですね、竹葉さんか前川さんにでも行きましょうか。でも混んでいるでしょうね」「それでしたら、あたしにちょっとした考えがあるんですが」と言ってキタイがこしらえてくれたのが、ひつまぶし。「なーに。最近、ビールのコマーシャルで見ましてね。鰻をさばくのは素人なものであまり上手くないのですが・・・」いえ、いえ、とてもおいしかったですよ。ちょいと名古屋人になった気分の、土用の丑の日でした。
7月26日(土) 旧暦:六月廿七日 友引 庚子 曇り後晴れ
昨日の雨もすっかり上がり、花火には絶好のお天気。三時過ぎにさいと町の家を出て、知り合いの社長さんの会社のある本所まで歩いて向かいました。浅草駅から駒方橋の辺りはすでにすごい人出で、着くまで二時間近くもかかってしまいました。社長さんがビルの入口で待っていてくれて、今日のために屋上に設えてくれた見所へ。今半のお弁当にちょいとお酒などをいただきながら待っていると、どーんと音が響いていよいよ花火が始まりました。隅田川の花火を見るのは、今回が始めて。今年は江戸開府四百年ということもあり、江戸時代の和火も再現されたりなど趣向が凝らされていましたが、圧巻はやはり最後の千紫万紅の花吹雪でしょう。下町が色とりどりの光の中に浮かび上がり、隅田川の両岸から、屋形船からも、大歓声。江戸っ子の社長さんは、そのまま隅田川に高飛び込みしてしまうのではないかというほどのはしゃぎぶりでしたが、この花火を見たら江戸っ子でなくとも興奮します。ほんとにすごかった。隅田川の花火は、いまでも変わらぬ江戸の華でした。

7月25日(金) 旧暦:六月廿六日 先勝 己亥 曇り後雨
夕刻、「美しい味を体験する」のコーナーがオープン。これで、ようやく全部のコンテンツが揃い、ほっとしました。ちなみに当ホームページの制作をお願いしているのはオッズファクトリーという会社の正木さんと岩本さんという二人の女性、それとしばらく前に退職されましたが山口さんという男性にもずいぶんお世話になりました。日々の日記の更新など、いつもありがとう。ほかにも当ホームページにはいろんな方々が関わっていますが、追々紹介していきたいと思っています。それにしてもひどい天気。明日の隅田川の花火は大丈夫でしょうか。

7月24日(木) 旧暦:六月廿五日 赤口 戊戌 薄曇
シンキチくんから、「江戸の蕎麦屋の昼下がり」行きたい!練り味噌で一杯やりたい!でも、どうしても仕事の都合がつかず行けません。ぐやじいィィィ、とのメールあり。ふるいものが大好きなシンキチくん向きの企画だと思ったのですが、うーん、残念。ところで、シンキチくんのメールの中にお酒についてのちょいと面白い話がありました。宮城のある有名な蔵元で、いま甘酒がものすごく売れているのだそうです。甘酒には体に良い成分もたくさん含まれていて、凍らせてシャーベットにしたり、アイスクリーマーでアイスクリームにするとまた格別なのだとも。暑い夏と、冷たい甘酒。言われてみれば、たしかに合うかもしれませんね。ちなみに、「甘酒」は夏の季語だそうです。
7月23日(水) 旧暦:六月廿四日 大安 丁酉 曇り時々雨
今日は、大暑(たいしょ)。一年のうちでいちばん暑いといわれる日ですが、今年はどうしたことでしょう。寒い、寒い。なんでも仙台の方では四月並みの気温だとか。東京でも長袖の方を大勢見かけました。打ち合わせに行った神田藪蕎麦さんでも、女将さんが厚手の着物で「なんでも十年ぶりの寒さだそうですよ」と少々困惑気味でした。その藪蕎麦さんとの共同体験企画ですがご主人からメニューについての最終確認をいただき、いよいよ今週末に詳細発表です。今日、日本橋室町の路地でちょいと素敵な食べ物やを見つけました。料理も雰囲気も良かったですが、なにより八十歳くらいの女将さんの威勢がいい。
7月22日(火) 旧暦:六月廿三日 仏滅 丙申 曇り
午後、キタイが下北沢でお店をやっていた時分の知人と会いに外出。わたくしが夕食をこしらえることになりました。台所には、新潟から届いたばかりの夏野菜がどっさり。まずは茄子とピーマンを油揚げと一緒に味噌炒めにして、胡瓜は梅肉和えに、それにえぼ鯛の一夜干しをさっと炙って、あとは豆腐と茗荷のお味噌汁に、ぬか床からお漬物を取り出してとんとんとんと出来上がり。さ、あとは食べるだけと思ったら!ご飯を炊くのをすっかり忘れていました。
7月21日(月) 旧暦:六月二十二日 先負 乙未 曇り
8月8日に開催が決まった美しい味の体験企画をホームページで紹介する原稿をイッテツと一緒にまとめていました。イッテツのアイデアで、企画名は「美しい味 体験道」にしてみました。内容については神田藪蕎麦さんへの最終確認を残していますが、ニ、三日中にはお知らせできると思います。今日は海の日ですが、さえない一日でした。節子叔母の話によると、鎌倉の海も人手がさっぱりで弱っているそうです。庭で大きなアゲハ蝶を見る。夏が恋しいですね。
7月20日(日) 旧暦:六月廿一日 友引 甲午
今日から土用入り。駅で浴衣姿の若い女性の姿を多く見かけると思ったら、横浜で花火大会があったとのこと。そういえば、下町に夏を告げる隅田川の花火ももうすぐ。午後、本所の辺りを散歩していたら、銭湯に《7月26日は、7時から8時半の間、一時お風呂を閉めさせていただきます》と書かれた貼り紙を見つけました。番台から慌てて飛び降りている主人の姿が浮かんで、笑ってしまいました。わたくしといえば、花火大会当日は隅田川沿いにある某会社の最上階にある社長室に押しかけて見る予定です。もちろん社長とは深い関係はなにもありません。ただの、飲み友達です。九州の水俣地方で豪雨。

7月19日(土) 旧暦:六月廿日 先勝 癸巳 曇り
散歩の途中で、久し振りに丸善へ。目に留まった『銀座「美味」巡礼』という新刊を買いました。著者は、映画やミュージカルなどの著書で知られる井上一馬さんという方。単なるおいしいもの本ではなく、著者の価値観と舌を通したものになっていて良い本だと思いましたが、銀座美味という言葉に心がさほど揺さぶられないのは、やはり高畠瑞峰さんの話が強烈に過ぎたせいでしょうか。
7月18日(金) 旧暦:六月十九日 赤口 壬辰 曇り
高畠瑞峰氏からいただいた著書『四季の精進料理』を読んだりなどして、一日を過ごしました。夕方、ゴールデンウィークにお世話になった新潟のSさんから夏野菜がどっさり入ったダンボール箱が届く。茄子、胡瓜、トマト、ピーマン、どれもこれも力強くて、おいしいそう。添えられていた手紙を読むと、今年は天候が不順で野菜の出来もあまりよくないとのこと。早速トマトと胡瓜を水洗いして、そのまま食べてみました。「素材が良いと、料理人は必要ありませんね」キタイが言うのを聞いて、瑞峰氏の言葉をまた思い出しました。

7月17日(木) 旧暦:六月十八日 大安 辛卯 晴れ、夕方雨
鎌倉、円覚寺塔頭佛日庵。高畠瑞峰さんとの対談を終えたいま、その感想をなんと表現したらよいのか。とにもかくにも高畠師のお話は精進料理という域をはるかに超えて聳えていたのでした。「世の中のほとんどの人は、本当の美しさを知らずに、美しさを語っている」美しい味、などと言って浮かれていた自分の俗物さに水をかけられたような対談でした。恐るべし、禅。
7月16日(水) 旧暦:六月十七日 仏滅 庚寅 薄曇
先日、出来上がったばかりの『マダムがんこ海苔』。会員の皆さまに試食をしていただこうとサンプルをお送りしたのですが、友人のシンキチくんからそのことについてのメールが届きました。彼は某高級食品店のバイヤー経験もあるので、わたくしもぜひ感想を聞きたいと思っていたのです。「海苔が届きました。早速、家内と家内の友人と私で食しました。香り、味ともに絶品でした。特に歯ざわりというか、切れ味というか普段、食べているものと違います」海苔のおいしさを切れ味と表現するところが、さすが。食のプロに褒めていただき光栄です。さっそくタイちゃんに伝えたところ、「うーん、やっぱり、わかる人にはわかるんだな」と、うるうると感激していました。夕刻、所用で銀座へ。並木どおりでちろんちろんと涼やかな音をたてて歩いている風鈴売りの姿を見て、ふと今日が盆の送り火であることを思い出しました。
7月15日(火) 旧暦:六月十六日 先負 己丑 曇り
昨日と同じく、梅雨冷えの一日。木曜日の高畠瑞峰さんとの対談に備えて、著書『智慧を食す』をじっくりと読む。肉や野菜を使わなくとも、日本の食はなんと豊かであることでしょう。夜、本の中の夏の項からの一品、きゅうりの梅肉天ぷらをキタイと一緒につくってみる。きゅうりのサクサク感と梅の風味が食欲をそそり、ご飯をふた膳も食べてしまいました。

7月14日(月) 旧暦:六月十四日 友引 戊子 小雨混じりの曇り空
あっという間に過ぎた一日でした。朝起きて身支度を整え、十時に神田藪蕎麦さんへ。江戸時代のお蕎麦屋さんにタイムスリップして、日本人が失いかけている豊かな時間を愉しんでいただこうと一緒に進めてきた体験企画ですが、日時は八月八日(金曜日)午後に決定。昼下がりの約一時間半、神田藪蕎麦さんのお座敷を借りて、心尽くしの特別メニューとお話を味わっていただけます。今回の企画は神田藪蕎麦さんのご好意とご協力なくしては実現できませんでした。ご主人の堀田康彦さんをはじめ、女将さん、調理担当の康太郎さん、神田藪蕎麦の皆さま、心より感謝いたします。詳しくは近々このホームページで発表しますが、わたくしもとてもとても楽しみにしています。
午後は、北鎌倉。円覚寺の塔頭佛日庵へ。静かな客間で待っていると、昨年まで住職を務められ今は閑栖されている高畠瑞峰さんご本人が作務衣姿で現われました。とても大きく見え、眼光もするどく感じられました。緊張しながらホームページの説明と対談のお願いを申し上げると、「私のような者でもよろしければ」と時々冗談を交えながら快く引き受けてくださいました。ふー、よかった。どうなることやらと思って、足が痺れていたのも忘れていました。その後三十分ほどお話をして(このお話もとても面白かったのですが)、今週の木曜日にまたお会いする約束をし、庵を辞しました。小雨振る境内をしばらく散策して、電車で帰宅。玄関で迎えてくれたキタイとイッテツの顔を見たら、ほっとして力が抜けました。「お疲れでしょうから、夕食は軽いものにしておきました」と、稲庭うどんと小さな茶碗にそぼろかけご飯の食卓。キタイの心配りが嬉しかったです。

7月13日(日) 旧暦:六月十四日 先勝 丁亥 曇り後、雨
午前中そわそわと落ち着かずに、叔母に「散歩でもしていらっしゃい」とたしなめられる始末。午後二時過ぎに、佛日庵へ電話。奥様が瑞峰氏のご都合を聞いてくださっており、明日の午後三時以降なら時間をつくれるかもしれないとのこと。まずは一度お会いしてホームページの主旨などを聞いていただけることになりました。ご本人が賛同してくだされば対談もしていただけるとのこと。突然の、しかも電話での依頼。ほんとうにうれしい。きっかけをつくってくれた叔母も喜んでくれ、「それならもう一日泊まっていけばいいじゃない」と言ってくれましたが、明日は午前中に神田藪蕎麦さんとの打ち合わせがあるために、一旦日本橋に戻ることにしました。それにしても高畠さんという方は一体どんな方なのでしょう。明日はどんな一日になるのでしょう。
7月12日(土) 旧暦:六月十三日 赤口 丙戌 朝のうち雨、後晴れ
朝食を食べながら、叔母に次回の対談のゲストについて相談すると、「ちょっと待ってて」と持ってきてくれたのが『智慧を食す 精進料理十二ヶ月』という本でした。「最近知り合いからいただいた本だけど、あなたも読んでみる?」叔母にそう言われて読み始めたのですが、前書きから引き込まれしまい一気通読。著者の高畠瑞峰氏は、京都南禅寺専門道場の典座(てんぞ:僧堂の食事係)で修業中に精進料理の道に入られ、その後、北鎌倉円覚寺内にある塔頭佛日庵の住職をされていた方。この方と美しい味についての話をしてみたい。直感的にそう思ったらもうじっとしていられず、出版社に電話番号を問い合わせて佛日庵に電話をしていました。あいにくとご本人はご不在でしたが代わりに奥様が丁寧にお話を聞いてくださり、明日の午後改めて電話を差し上げることになりました。とても忙しい時期ということですが、予定を聞いてくださるとのこと。感謝の言葉を述べて、電話を切りました。

7月11日(金) 旧暦:六月十二日 大安 乙酉 晴れ、夜半過ぎ雨
週末を叔母のいる鎌倉で過ごすために、夕刻家を出て横須賀線に。六時半に鎌倉駅に到着すると、裏駅には節子叔母が待っていて挨拶もそこそこに「ちょいといいところがあるから行きましょう」と言われてついて行ったのが、駅の横を入ってホーム脇の小道を少し歩いたところにある〈鳥秀〉というお店でした。暖簾がかかっただけの飾り気のない入口の引き戸を開けると、品の良い年配の女将さんが、お待ちしておりましたとテーブル席に案内してくれました。カウンターの向こうで鳥を焼くのは昔の日本映画に出てくる渋い脇役のようなご主人、そのご主人と短い会話を楽しみながら焼鳥を頬張る馴染み客数人、古いけれでも清潔で気配りが行き届いた店内、そしてテーブルの上に何気なく置かれたさるやの楊枝!おいしいお店というのは佇まいでなんとなくわかるものですが、鳥秀もまさしくそんなお店でヘーと思わず声を出すと、でしょう?という感じで叔母が笑いました。ほっこりと絶妙の焼加減で出される焼鳥、上品な味わいが口の中で溶けていくような鳥のたたき・・・、おいしい鳥料理と居心地の良い雰囲気にお酒も話もすすみ、ほろ酔い加減でお店を出たのが十時前。今日は叔母にBarBankのことを教えてあげようかと思っていたのですが、すっかり満足してしまい、そのまま浄明寺の家に帰りました。

7月10日(木) 旧暦:六月十一日 仏滅 甲申 曇り時々雨
ベターホーム協会という全国で料理教室を開いている財団法人が、料理で使う用語について解説した本『なるほど、料理のことば』を出版しました。出版のきっかけとなったのは、料理教室で当たり前のように使っていた基本用語が通じない場面が増えてきたからだそうです。若い生徒さんの中には「落しぶたって、どんな豚肉なんですか?」というような、笑えるような笑えない質問もあるのだとか。

7月9日(水) 旧暦:六月十日 先負 癸未 曇り
「美しい味をつくる」が、本日新しくなりました。新しく担当となったいずみ先生の最初のお料理は、ところてんを使った涼しげな一品。「ほほー、これはよいですな」と、キタイがさっそく夕餉のおかずに出してくれました。
7月8日(火) 旧暦:六月九日 友引 壬午 曇り時々雨模様
今日、長らく準備中だったコンテンツ「美しい味を買う」がようやく完成しました。第一弾の商品は、わたくしの大好きな、そして日本人の大好きなお海苔。幼馴染みのタイちゃんがこの美しい味くらぶのためにつくってくれた極上の海苔です。(ちょっと大袈裟ですが)販売を記念して、タイちゃんと海苔対談をしました。宜しかったら、読んでみてください。

7月7日(月) 旧暦:六月八日 先勝 辛巳 雨
今日は、七夕。あいにくの雨でしたが、あちらこちらの駅に青竹が立てかけられ、小学生たちのいろんな願いが書き込められた短冊が揺れていました。最近、各地で子どもたちが犠牲となる残酷な事件が相次ぎ、暗い気持ちになります。朝、キタイが近所の八百屋さんでかぼちゃとどじょういんげんを買ってきました。かぼちゃは煮物に、いんげんはさっと茹でて胡麻和えに。旬のものを食べると、身体の内が洗われていくような気がします。

7月4日(金) 旧暦:六月五日 仏滅 戊寅 晴れ
昨日の続きの、チーズのお話。世界のいろんなところからきたナチュラルチーズ。これらを積木のように組み合わせてプロセスチーズの原料となるパレットを作るわけですが、ここが人間にしかできない作業なのだそうです。品質責任者が様々なチーズのブロックに細い筒状の金属でひとつひとつ味を確認して積木のようにチーズを組み合わせていきます。ドイツのエダムは塩が強いからニュージランドの昨日着いたゴーダーと合わせようとか、人間の舌がひとつひとつ決めていきます。この作業の良し悪しが全国に出荷される6ピースチーズの味を決めるのですから、ワインのソムリエよりある意味凄いなあと感心しました、とシンキチくんは書いています。ただし、帰るときに工場長から「本社からはすべてを数値化し作業の軽減、均一化を図るようにと言われてます」と聞いた時には、またひとつマイスターが消えるのかとなんだか寂しい気持ちになったとか・・・。今日は梅雨とは思えない爽やかなお天気。散歩の途中、駒形橋の近くで出会った若いお相撲取りさんたちの表情も楽しそうでした。

7月3日(木) 旧暦:六月四日 先負 丁丑 曇り、夜半過ぎ雨激しく
食品関係の会社に、シンキチくん(日記初登場!)という友人がいるのですが、彼がときどき食に関する楽しい話をメールで送ってくれます。今日は、彼から届いたチーズ工場のお話をひとつ。チーズには加熱しないナチュラルチーズと加熱するプロセスチーズの2種類があります。プロセスチーズというのは、切れてるチーズとか6ピースチーズやピザ用のシュレッドチーズなどで、工場のオートメイション化されたラインで作られています。工場の中はほぼ無菌状態。チーズも殺菌〜配合〜粉砕〜溶融(加熱して溶かす)充填、冷却とその工程で外気に触れることはほとんどありません。けれど、一回だけ人が触れる場面があるのだそうです。それはどこかというと、原材料であるナチュラルチーズが工場に到着したとき。原料となるナチュラルチーズはオーストラリア、ニュージランド、オランダ、ドイツの海外からの輸入がほとんどで、これらのチーズは当然生きているので本国から日本に船で運ばれてくる間に熟成が進んでいます。また国によって塩加減(ヨーロッパのものは塩味が強い)もバラバラ。さて、ここで一回だけの人間の出番となるわけですが、長くなってしまったので続きは明日書きます。屋根を叩く雨の音が激しくなってきました。

7月2日(水) 旧暦:六月三日 友引 丙子 曇り
ある会員の方より、「さるやの楊枝」もったいなくてまだ使っていませんというメールをいただきました。さるやさんと言えば、先日鎌倉のバーで飲んだドライマティーニに使われているのを見てびっくりしたのを思い出しました。一緒に飲んでいた作家の東理夫さんによると「ドライマティーニの中に入っているオリーブにさすのは、さるやの楊枝じゃないとだめ」なのだそうです。三百年以上の続く老舗の楊枝やさんとドライマティーニ。なんとも不思議な取り合わせですね。

7月1日(火) 旧暦:六月二日 先勝 乙亥 曇り後雨
夕方、八重洲ブックセンターへ。向田邦子さんと末妹の和子さんの共著『向田邦子 暮らしの愉しみ』を買いました。おいしいものが大好きで、料理も上手だった向田さん。リビングに片隅に置いてあった整理棚の中には、「う」と書かれた抽斗があって、そこには「うまいもの」に関する新聞や雑誌の切抜きがどっさりと入っていたそうです。向田さんが台湾旅行中に、神様の悪戯のような航空機事故で亡くなられてからもう二十年以上。もし生きていらしたら、さぞかし素敵なおばあちゃまになられていたでしょうに・・・