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| 3月31日(水) 旧暦:閏二月十一日 赤口 己酉 曇り 満開の桜を眺めに、午前中からイッテツと隅田川へ。 お昼過ぎに帰ってくると、家の角でラーメン屋の若主人とばったり。「あっ、がんこさん。いいところに帰ってらした。今晩、空いてます?いやぁ、ドームのヤンキース戦のチケットがあるんですが、一緒に行くことにしていた奴が出張先の大阪から戻れないってんで。よろしかったらどうです?野球なんか見ないですか」「え、ほんと。うれしい。ぜひご一緒させていただくわ」というわけで、初めての東京ドームへ行ってきました。 六時過ぎに到着すると、スタンドはもうぎっしり。試合は松井選手がホームランを打って、十二対一でヤンキースの圧勝。「松井はやっぱりたいしたもんだなぁ」と、若主人は興奮しきり。野茂投手の大ファンのわたくしとしては、ヤンキースの強力打線を見ながら、オープン戦でいまひとつ調子が上がらないドジャーズの貧打を嘆くのでした。 「チケットのお礼もしたいし、軽くご飯でもどう?」水道橋の駅前でタクシーを止め、神楽坂へ。 |
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| 3月30日(火) 旧暦:閏二月十日 大安 戊申 曇り、のち雨 中東久雄さんとの対談記事がようやく完成。ファクシミリにて送り、ご確認の由、女将さんにお託け願う。今回の対談は、これまででいちばん長いものになりました。マスコミ等で取り上げられている中東さんの別の側面を伝えることができたら、と思ってまとめました。 本日、〈日本橋コレド〉オープンなれど、夕方より雨脚が強くなり、行かず。いろいろと新しいお店が入っているようですが、キャッチフレーズの「オトナ文明、開花」は、ちょいと野暮では? |
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| 3月29日(月) 旧暦:閏二月九日 仏滅 丁未 晴れ 夜、神太郎さんとお会いしました。場所は、湯島にある〈なこそ〉。黒門小学校の前をひょいと入った路地にある、神さん馴染みの小料理屋さんです。少し早めに暖簾をくぐり、今回紹介の労をとっていただいた女将さんにご挨拶しているところへ、ラジオの生番組を終えられた神さんが到着。粋な甚平姿、ご本人曰く「クラーク・ゲーブルみたいな」口髭をたくわえられています。早速ビールで乾杯し、この世界に入るきっかけとなった立川談志さんとの出会いなどを付出し代わりに話が始まりました。 食番組の先駆けとして、十四年続いた『食キング!クイズ地球まるかじり』でいちばん大切にされていたのは、食べる姿勢と箸の持ち方、そしてお店から提供された食べ物は絶対に残さないことであったこと。「日本の食器というのは、みんな持つようにできています。手皿は下品なんですよ」 香川での取材で、讃岐うどんを四十束も食べさせられたこと。「僕は好き嫌いはないんだけど、うどんだけはちょっと。あのときに、一生分、食べちゃったから」 日本料理の最高峰と謳われた〈つきじ田村〉初代 田村平治さんとの出会い。「田村の金曜日の賄いはカレーなんだけれど、取材先でおいしいラッキョウを見つけて、お土産に持って帰ったら、平治さんがえらく気に入ってくれてね。それからのお付き合い。おかげで田村には裏口からしか入ったことがない」 取材先や旅先で会った忘られぬ人、味、宿・・・。実体験にもとづくどれもこれも面白く、深く、またその広がりがすごい。まさに博覧強記の人でした。途中には、ここではとても書けない芸能界の裏話が山と盛り込まれ、気が付けば取材テープはとうに終わり、時計は午前一時。「こんな話で、まとまるかな」と豪快な笑顔で、お店を後にされたのでした。圧倒七時間!でも、楽しかった。 場所を提供してくださった〈なこそ〉の女将さん、ありがとうございました。いいお店ですね。鰊の昆布巻、おいしかったです。 |
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| 3月28日(日) 旧暦:閏二月八日 先負 丙午 晴れ 今日も絶好のお花見日和。キタイのこしらえてくれたお花見弁当を持って、みんなで向島へ。昨日より一層咲いた桜を眺めながら、両岸を行ったり来たりしながら、夕方まで春を楽しむ。植木仲間と宴会中の今井老人ともばったり。一日中桜ばかり見ていたら、目が桜色に染まってしまいました。 本日、銀座の〈木村屋〉さんが創業百三十五周年とのこと、新聞で知る。木村屋さんといえば五、六年前、成田空港のニューヨーク行きの待合室で、一族のご子息に偶然お会いしたことがあります。とても感じの良い謙虚な青年でした。そのときは米国に留学中とのことでしたが、いまはどうされているのでしょう。 |
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| 3月27日(土) 旧暦:閏二月七日 友引 乙巳 晴れ 今日から、隅田川の桜まつり。約束どおりにタイちゃんと待ち合わせ、浅草から向こう岸へ渡り、墨提通り沿いの桜並木をゆっくりゆっくり歩く。七、八分まで咲いた桜の下では、宴会もちらほら。子供連れ、老夫婦、若いカップル、おでんを頬張る人、ガスコンロで鍋をする人、青テントの人、たくさんの外国人、欠伸する猫・・・。それぞれの桜を楽しんでいる。 向島の茶屋まで行き、芸者さんたちの振舞ってくれるお茶と〈長命寺の桜もち〉を食べながら、川面を行き交う屋形船を見る。八代将軍吉宗が植えたとされる桜、江戸から変わらぬ景色。ミモザの春もよかったけれど、桜もいいなぁ。ああ、いい気分。 夜、鎌倉の節子叔母へ電話。鎌倉の桜はまだのよう。 |
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| 3月26日(金) 旧暦:閏二月六日 先勝 甲辰 曇り 風が強く肌寒いものの、お天気ようやく回復する。桜の様子を見に、イッテツと隅田川へ。墨堤では咲き始めた桜の下で、明日からの桜まつりの準備におおわらわ。どうやら良いお天気に恵まれそうです。 夜、タイちゃんからお花見の誘い。「じゃあ、二時に〈あみ清〉のところで」 |
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| 3月25日(木) 旧暦:閏二月五日 赤口 癸卯 曇り、夜雨 憂鬱なお天気が続きますが、嬉しいことがひとつ。 食ジャーナリストの向笠千恵子さんがお電話をくださり、「美しい味を語る」のコーナーに登場していただけることになりました。向笠さんは食材や食職人、食文化、器などを広範な食をテーマに活躍されている方。日本文化の独自性と多様性を、朝ごはんという見地から切り込んだ『日本の朝ごはん』(新潮社)など多数の著書があります。修善寺の〈也万波〉の遠藤さんとも古くからのお知り合いで、昨年暮れの忘年会に折にも噂をちょいと耳にしていました。 向笠さんを紹介してくださったカメラマンの尾田学さんによると、「いつも取材旅行で全国を飛び回っていて、東京ではほとんどつかまらないんだよね」とのこと。お忙しい中、お電話をくださり、ありがとうございます。向笠さんは東日本橋生まれの江戸っ子で、近著『日本の食材おいしい旅』(集英社新書)では海苔のルポも書いておられるなど、当倶楽部ともなにやら縁を感じます。お会いできるのが楽しみです。 明日は雨が上がるといいな。 |
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| 3月24日(水) 旧暦:閏二月四日 大安 壬寅 曇り後、雨 午後から、冷たい雨。桜も出鼻をくじかれて、不機嫌そうです。所用で出かけた芝で見かけた居酒屋さんの張り紙。 お客様、急募! |
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ユニクロが、野菜事業から撤退というニュース。品質も、デフレには勝てず。 |
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| 3月22日(月) 旧暦:閏二月二日 先負 庚子 雨、時々霙 暑さ寒さも彼岸までのはずが、真冬に逆戻り。風も強く、咲きかけた桜も引っ込んでしまいました。 名古屋にお住まいの会員の方から、お便りあり。小松華功さんの個展に行かれたそうです。作品はどれも素晴らしく、たくさんの方が来場されていたとのこと。「主人と二人で参りましたが、私の意見を勝手に優先させ〈吉兆〉で使用されているものと同じお皿を頂戴させて頂きました」 念願だったという名古屋ノリタケギャラリーでの個展。小松さんも丹波の蕗窯に帰られて、ほっとされていることでしょう。 |
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| 3月21日(日) 旧暦:閏二月一日 友引 己亥 晴れ 雨上がり、春らしい一日。東京駅で節子叔母と待ち合わせて、雑司が谷へ。墓前に、おはぎを供える。「いいお天気、少し歩きましょうか」と叔母が言うので、護国寺にお参りし、音羽の辺りをのんびりと歩く。桜もほっこりほころび始めています。 |
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| 3月20日(土) 旧暦:二月三十日 先勝 戊戌 雨 お彼岸の中日。朝から冷たい雨、時々強く降る。叔母に電話をして、お墓参りを明日に延期する。午後、キタイを手伝って、おはぎをこしらえる。 |
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| 3月19日(金) 旧暦:二月廿九日 赤口 丁酉 晴れ 朝食後、後楽園をぶらり歩きし、叔母が岡山に来たときにいつも立ち寄るという〈ゆかし〉というアンティーク・カフェへ行く。薪ストーブが燃え、古柱時計が時を刻み、古道具が微笑みかける。不思議と落ち着く店内。コーヒーもとてもおいしかったです。 夕方、岡山を発つ。駅の本屋さんで買った村上春樹氏訳のティム・オブライエン著『世界のすべての七月』を新幹線の中で読んでいたら、あっという間に新横浜。「じゃあ、また明日」おかしな二日間でした。東京駅、少し寒い。 |
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| 3月18日(木) 旧暦:二月廿八日 大安 丙申 雨 昨晩、鎌倉の叔母と電話で話している折、なにか拍子で大原孫三郎さんの話になったのですが、そうしたら、朝、叔母から電話があって「久しぶりに倉敷に行きたくなっちゃった。一緒にどう?」叔母のどう?は、いいわよね?と同じ意味なので、断ることはできません。着替えや何かを慌てて鞄につめて、呆れ顔のキタイにわけを話し、雨の中をタクシーで東京駅へ。新横浜でにこにこ顔の叔母と合流して、お昼過ぎに倉敷駅に到着。駅前の通りを五分ほど歩くと、そこに大原孫三郎の遺産ともいうべき美観地区が広がっていました。 大原美術館の名画たちをたっぷり見て、界隈を漫ろ歩く。川に面したメイン通りは作為的な気がしてあまり好きにはなれませんでしたが、路地に入ると昔の面影が漂ってきて、鳥肌度が一気に上昇しました。小高い丘の上にあるお寺の境内に上って、街を見渡すと、九十九折の瓦屋根。まるで別な国のようでした。懐かしいのに、遠い、別の国。半悲しい気分。 大橋家住宅なども拝観していたら、日も落ち、寒くなってきたので、岡山駅に戻る。叔母に連れられて、夕食の地へと向かう。駅から歩いて十分ほど、〈原田屋鮮魚店〉というお魚屋さんの二階にある〈はまゆう〉というお店。「下の魚屋さんがやっている店なんだけどね、ここにあなたを連れてきたかったのよ」。 カウンターに座り、お造りと鯛の潮鍋を注文。鰈(かれい)、蝦蛄(しゃこ)、烏賊(いか)など新鮮な魚介は、いずれも甘くとろけ、口中に磯の香りがはふはふする鍋も絶品。「どう?おいしいでしょう。おいしいのに、気取ってないのが好きなのよね。お客さんもとっても幸せそうでしょ」 それにしても、なぜ叔母は、岡山のこんなお店を知っているのでしょう。まったく不思議な人です。「今度、時間があったら山陰にも足を伸ばしてみましょうね。米子駅の前に〈花こま〉っていうとっびきりのお店があるのよ。豆腐ちくわも食べて欲しいし」 花こま?豆腐ちくわ? |
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本日、彼岸入り。穏やかながら、風強く、隅田川の川面が揺れていました。日本橋南詰、交番の前にある枝垂れ桜が咲き始める。西河岸の〈榮太樓〉で、甘名納糖を買う。 |
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| 3月16日(火) 旧暦:二月廿六日 先負 甲午 晴れ、のち曇り 今日も、一歩、春に近づく。 高木先生からメールが届く。そう、先生もついにメールを始められたのです。ちょっとたどたどしくて、ときどき文字が勇み足。でも、なんだか楽しそう。何歳になっても、なにか新しいことを始めるのって素晴らしいことですものね。「なにか私にできることはないの!」と市役所?に乗り込んでいった先生のことですから、メールを通して新しい世界がどんどん広がっていきそうです。 そんな高木先生の家庭料理講習会のお知らせ。実習はないそうですが、なにやらおいしいものが食べられるそうですよ。
締め切りは、4月2日です。先生に会いたい方は、お早めに。 |
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| 3月15日(月) 旧暦:二月廿五日 友引 癸巳 晴れ いいお天気。中央通りを、のんびりと散歩。〈丸善〉にて、クロワッサン特別編集『特集・京都』を買う。中東さんの対談を早くまとめなくちゃ。春が来てしまう。 |
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| 3月14日(日) 旧暦:二月廿四日 先勝 壬辰 晴れ 鎌倉の節子叔母と、松涛の観世能楽堂へ。観世流の職分、武田志房氏が主宰する〈花影会〉。とても良かったです。『隅田川』には、ほろりときました。ご子息お二人による『夜討曽我』もなかなかでした。山本家による狂言『佐渡狐』は面白かったです。やはり東次郎さんはいいですね。唯一、大名狂言の流れを継承しているといってもよい山本家には、これからもぜひがんばってもらいたいものです。 銀座線で新橋まで出て、叔母を送る。「そろそろ桜の季節だし、遊びに来てね」 |
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| 3月13日(土) 旧暦:二月廿三日 赤口 辛卯 晴れ 先日開催した高木泉先生の料理教室。参加してくださった会員の皆さんに、メールでアンケートをお願いしていたところ、七名の方々がご返信くださいました。その中に、わたくしにとってとても嬉しく、励みになる一文がありました。文主(ふみぬし)は、Nさん。当日の日記でも書きましたが、〈神田藪蕎麦〉さん、〈いせ源〉、そして今回の料理教室と続けて参加してくださっている方です。勝手ながら、ご紹介させていただきます。 「私は、今までに習い事と言うものを何一つしたことがありませんでした。子供が産まれても、仕事をしていて時間に余裕の無い毎日でした。5年前に大病をし、今だ完治してない状況ですが、仕事をやめてみますと、有り余る時間があり、誰にも束縛される事無い自由な素晴らしい人生がありました。今まで出来なかった事を積極的に経験するようにしてます。美しい味のサイトにはとても興味あり、他では味わえない素晴らしいものを与えてくれると信じてます。だから皆勤なのです」 このホームページを立ち上げて、もうすぐ一年。振り返ってみれば、こういう出会いをしたくて、いろいろと試みていたような気がします。Nさん、ほんとうにいつもありがとうございます。また、楽しい企画を考えます。 |
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| 3月12日(金) 旧暦:二月廿二日 大安 庚寅 曇り 昨日から一転、肌寒い一日。移ろいやすい春のお天気。三越本店の『江戸の老舗 味と技の百選展』に、また足を運ぶ。七階の催物会場は、今日も大賑わいでした。お昼は、〈竹葉亭〉の春待ち膳。特設ステージで神田囃子と元・芳町の清元玉屋さんの踊りを見たあと、〈江戸屋〉で豚毛のヘヤーブラシを購入。先日の本のおかえしに、キタイにプレゼントする。「熟年用らしいわよ」「いやー、この年で、かまうような髪でもないんですが・・・」ちょっと嬉しそう。 |
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| 3月11日(木) 旧暦:二月廿一日 仏滅 己丑 晴れ 穏やか。なれど、風強し。庭の木蓮の花弁が舞う。長嶋さんは、大丈夫かしら。 |
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| 3月10日(水) 旧暦:二月廿日 先負 戊子 晴れ 気持ちのよい一日。銀座まで歩く。帰りに〈丸善〉。雑誌サライの巻頭インタビューに、挿絵画家の中一弥さん。明治四十四年生まれの中さん、九十三歳にして、いまも新しい境地に挑戦しておられるとのことです。着流しに外套と中折れ帽子のポートレート。凛という字が立っているかのよう。 |
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| 3月9日(火) 旧暦:二月十九日 友引 丁亥 晴れ 三越本店の『江戸の老舗 味と技の百選展』に行く。 東都のれん会が主催しているこの催しは、江戸の老舗を一同に眺めることのできる、とても楽しい催しです。今日が初日ということもあって、どのお店も大賑わい。江戸ほうきの〈白木屋傳兵衛〉や扇子の〈伊場仙〉の技にうなり、〈竹葉亭〉の松華堂弁当や〈笹乃雪〉のお豆腐にごくり、とつばを飲む。 タイちゃんの山本海苔店は、エレベーターを降りたすぐの場所にあって、海苔のほかに、おむすび屋の〈まるうめ〉も出店していました。タイちゃんも手伝いに来ていて、「おっ、がんこちゃん、来てくれたんだ。お腹空いてない?空いてるでしょ。でしょ、でしょ、でしょ、でしょ」と、おむすび二つ。梅と昆布。これがなかなかの味で、やっぱり海苔の旨さはさすがでした。それにしても、この催しは楽しい。十四日までやっているので、また来ようっと。 キタイへのお土産に、〈天野屋〉の黄金楽京。 |
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| 3月8日(月) 旧暦:二月十八日 先勝 丙戌 晴れ 鎌倉在住の会員の方から、便り。かなり怒っています。「あらゆる食の安全まで脅かされ、かなりアッタマにきています。昔鎌倉も小学生2年生位まではそこらじゅうに自然になっているものが食えました。芹やワカメやドジョウまでも美味かった。海も川も池も綺麗で、子供も元気でした。そして大人は堂々と自信を持って生きていたはずです。今や良識あるオヤジが立ち上がらないと後世に大変なツケを残します。出来ることからやるしかありまへん」そう、良識あるオバサンも立ち上がらないと。 夕食のあと、百合根まんじゅうを食べていると、キタイからリボンの付いた贈り物。開けてみると『調理料の辞典』(柴田書店)という本でした。「いえね、先日、電話でトウチってどう書くの?とどなたかに尋ねておられるのを耳にしまして・・・」 |
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| 3月7日(日) 旧暦:二月十七日 赤口 乙酉 曇り 時折白いものも混じる、寒い一日。ルテアトル銀座で、『2ピアノ4ハンズ』を観賞。カナダから来た男優二人とグランドピアノ二台のみによる二人芝居。ピアニストを目指す二人の少年の夢と希望、努力、挫折・・・ほろ苦いラストが少し意外でしたが、一人で何役も演じ分けながら奏でるピアノの雄弁さ。遠い少女時代に通ったピアノの先生のお部屋を思い出しました。演技のできるピアニストかと思いきや、ピアノの弾ける役者さんだったとは。驚きました。 天候のせいか、日曜日なのに、人少なし、銀座通り。夜空に、満月凍りつく。 |
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| 3月6日(土) 旧暦:二月十六日 大安 甲申 晴れ 今日は、高木先生の体験道『いずみの美しい食卓』。十時に、西新宿の東京ガスショールームへ。ここは初めてですが、広々と明るいクッキングスタジオにびっくりしました。受付で担当の高橋さんにご挨拶をしていると、奥でスタッフの方々と打ち合わせ中の先生が、手をひらひら。今日の先生のいでたちは、シックな黒の半袖ニットに真っ白のエプロン(自宅にいらっしゃるときとはさすがに違いますね)。やや緊張気味のご様子です。 十時半頃になると、参加者の皆さんが姿を見せ始め、エプロン姿に着替えてキッチンへ。今回の参加者は三十六名ということですが、美しい味倶楽部の会員からは十四名の方々が参加してくださいました。〈藪蕎麦〉〈いせ源〉に続いての参加となるNさんのお顔を見えます。嬉しいなぁ。 十一時を少し回ったところで、高木先生が登場。熊川葛との出会いや京の和菓子との関係などを紹介されたあと、レシピを見ながらのデモンストレーションが始まりました。今回のメニューは六品ということもあり、ちょいとばかし駆け足気味でしたが、皆さんメモをとりながら熱心に耳を傾けていらっしゃいました。デモが終わると、六組に分かれて、それぞれの調理台へ。葛を練る音、包丁で葱を刻む音・・・キッチンはにわかに活気づき、葛団子が入るエスニックスープの香りが、ふわーり漂い始めました。今日ここで出会った人たちが、こんなふうに協力して料理をこしらえていくのもなんだかいいですね。 およそ一時間半、三々五々でき上がった料理がテーブル席へ運びこまれると、いよいよ熊川葛の試食会。「すごくもちもちしている!」「片栗粉とは全然違うんですね」「フォアグラと合うなんて意外」「これ、どこで買えるの」・・・。皆さん、熊川葛の味と食感に驚かれていたようです。今回の目的は、熊川葛を通して日本古来の食材の良さと奥深さを知っていただくことでしたので、まずはよかった、よかったです。 「いまでは熊川葛を生産している農家は一軒しかありません。今日は、少しですが、お持ち帰りいただけます」と先生から伝えられると、小さな歓声が上がりました。先生もテーブルを回りながら、皆さんからの質問などに答えていらっしゃいました。緊張もすっかり解けたのか、いつもの泉節もちらほら。 参加者のお見送りしたあと、高橋さんからアンケート用紙をいただき、館長の棟田さんにご挨拶をすませ、そのままお隣のハイアットのラウンジへ移動。ケーキもそこそこにアンケートに目を通していた先生ですが、ほとんどの方が大満足と満足という結果にほっとしたようでした。「どうだった?六品はちょっと多かったかなぁ・・」料理研究家もなかなか大変だなぁと、思った一日でした。お疲れさま、先生。 |
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| 3月5日(金) 旧暦:二月十五日 仏滅 癸未 晴れ 啓蟄(けいちつ)。桜橋の袂、隅田公園の木蓮が花盛り。待乳山聖天から山谷掘公園を抜けて、日本堤の辺りまで歩く。いつの間にか日が永い。ゆっくりと、ゆっくりと、春。 夜、菜の花のおひたしが食卓に。「市場にも、春野菜が目立つようになってきましたね」とキタイ。 |
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| 3月4日(木) 旧暦:二月十四日 先負 壬午 曇り、夕方雨 今日も寒い一日。新潟から、お米が届く。段ボールから雪の匂いがする。 |
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| 3月3日(水) 旧暦:二月十三日 友引 辛巳 曇り、時々晴れ間 雛祭り。朝、キタイがこしらえてくれた白酒を供えて祝う。午後、人形町の辺りを散歩していたら甘酒横丁のお祭ということで、寒い中、商店街の皆さんが道行く人に甘酒を振舞っていました。夕刻、ちょいと小腹がすいたので、室町の〈砂場〉の暖簾をくぐる。ここのお蕎麦は盛りが少なめで、こういうときにまったくちょうどよいのです。 |
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| 3月2日(火) 旧暦:二月十二日 先勝 庚辰 晴れ 湯島の黒門小学校のそばに〈なこそ〉という小料理屋さんがあります。上野の寄席に程近いこともあって、芸人さんのお客様も多いお店です。このお店の女将さんのご紹介で、今度、神(じん)太郎さんにゲストとして登場していただけることになりました。神さんといえば、食のリポーターの草分け的な存在。最近ではその長年の経験をいかし、食と健康などをテーマに講演活動もされています。早速、ご本人にお礼のお電話を差し上げたところ、あの渋い独特の声で「こちらこそ、よろしくお願いします」気取ったところなど微塵もない方でした。佃島にお住まいということで、ホームページの資料などをお送りさせていただくことにしました。マイク片手に全国を食べ回った、神さんならではお話が聞けることでしょう。お会いできる二十九日が楽しみです。 京都の鳥インフルエンザは、予想通りお粗末な展開。これでは鶏も浮かばれません。 |
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| 3月1日(月) 旧暦:二月十一日 赤口 己卯 雨、のち曇り 朝から霙交じりの雨降り。玄関を入ったところに飾った雛人形も、なんだか寒そうです。本日、米国アカデミー賞の発表。渡辺謙さん、『たそがれ清兵衛』ともに残念ながら受賞を逃がす。『たそがれ清兵衛』は、松竹作品。鎌倉の山内静夫さんも、さぞやがっかりしていることでしょうね。 |