GANKOの日記
2004年 6月    
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6月30日(水) 旧暦:五月十三日 大安 庚辰 雨、のち上がる
朝から、パリ行きの準備。
出来上がったインタビュー記事を神さんのご自宅に郵送。お願いしていたお土産用の海苔を受け取りに、山本海苔店。タイちゃん、いろいろとありがとう。そのまま東京駅に行き、成田エクスプレスの切符。銀行で、円をユーロに。夕方から、荷作り。台所から、牛肉の細切りとえのき茸を生姜醤油で煮しめる、良い香りが漂ってきています。

6月29日(火) 旧暦:五月十二日 仏滅 己卯 晴れ
向笠千恵子さんより、楽しいお便り。 「佐賀の海苔生産者グループの奥さんたちが、アサクサノリ種の焼き海苔入りのアイスクリームを開発して試食しました。古来からのアサクサノリ種の香りの高さと風味を知ってもらいたいとのことで、作ったのです。牛乳は地元の低温殺菌牛乳で、添加物なしのピュアなアイス。海苔は無酸処理のもの。みんなで応援しましょう」 アサクサノリの原種とアイスクリームの組み合わせ、おいしそうですね。淡交社『なごみ』七月号(六月二十八日発売)から、向笠さんの新連載「美しい国の、美しい食」も始まりました。一回目は諏訪の巻です。 夜、神さんのインタビュー記事の仕上げ。

6月28日(月) 旧暦:五月十一日 先負 戊寅 曇り
山形に住むキタイの知人より、今年も佐藤錦が届く。今年もおいしい。
午後、イッテツと神田古書街を散歩。「好食一代」(狩野近雄著 三月書房)『舌三寸』(長谷川幸延著 読売新聞社)を買う。

6月27日(日) 旧暦:五月十日 友引 丁丑 曇り
午前中、神さんのインタビューの続きをまとめる。
午後、デジカメを買いに有楽町へ。あまりにも種類が多く、悩むのも面倒だったので、店員さんが薦めてくれた機種にする。キタイとイッテツを被写体に練習。

6月26日(土) 旧暦:五月九日 先勝 丙子 晴れ
パリのエミちゃんより、お豆腐屋の鈴木さんからインタビューの承諾をいただいたとのメール。三日の土曜日、ジャパンエキスポ会場に十一時にいらしてくださるそうです。
夜、神太郎さんのインタビューをまとめ始める。録音テープから、豪快な笑い声。上野広小路〈なこそ〉での楽しかった夜を思い浮かべる。

6月25日(金) 旧暦:五月八日 赤口 乙亥 雨
梅雨空が戻ってきました。昨日に引き続き、蒸し暑い一日。雨の切れ間を縫って、中央通の〈丸善〉へ。丸山健二さんの『ひもとく花』を買う。
夕食に、稚鰤(わらさ)の煮付け。ガラスの器の中に_菜(じゅんさい)と心太(ところてん)が泳ぐ。

6月24日(木) 旧暦:五月七日 大安 甲戌 晴れ
エミちゃんより、メール。「日本人学校のあるサンカンタン・イヴリーヌで、日本の伝統豆腐をつくっている鈴木昭さんという方にもインタビューしませんか?」
鈴木さんが紹介されているホームページ http://www.ilyfunet.com/ovni/ を読み、すぐにインタビューの依頼をお願いする。鈴木さんはフランスで三十年近く仕事をしたあと、六十歳にして神戸と奈良で豆腐修行をし、今年の三月にサンカンタン・イヴリーヌでお豆腐づくりをはじめられたのだそうです。
蒸し暑き夜、〈鈴豆腐〉の味を思い浮かべ、眠る。

6月23日(水) 旧暦:五月六日 仏滅 癸酉 晴れ
暑い、暑い一日。高木先生のお宅で、料理の本番。前回の打ち合わせから、先生のベルギー旅行をはさみ、久しぶりの顔合わせですが、日記をいただいていたせいかそんな気がしません。
七月の季題は、らっきょう。八月は、鰻。らっきょうは、スープと炒めごはんに。鰻は、オープンサンドに。ダイニングには梅干の下漬けした大きな容器がでんとして、夏を感じながらの、午後でした。
夜、先生より、メール。
「申(さる)年の梅が良い、という事について、フット思い出しました。何でも(去る)、悪い事等も。近所の同じ年の方にも、お聞きいたしました。彼女もしっかり梅を漬けておりました。では、お疲れ様」

6月22日(火) 旧暦:五月五日 先負 壬申 晴れ
台風一過(こんな時期に書くのもおかしな感じですが)の、暑い一日。中央通りを散歩している途中、〈村田眼鏡店〉の前で、汗だくのタイちゃんに会う。「あ、タイちゃん。日曜日、見たわよ。助六」「えっ、来てたんだ。よくチケット取れたね」などという立ち話をしながら、南北に別れる。相変わらず、お忙しいこと。
パリより、封書。ジャパンエキスポの案内状と、フランスの野菜のことが書かれた新聞。日本の生協や産直を参考にした生消提携という仕組みがフランスで盛んになってきている背景には、フランスの農業人口が減少している背景があり、一日に一軒の割合で農家が消えているそうです。

6月21日(月) 旧暦:五月四日 友引 辛未 雨風、夕方、上がる
本日、夏至。台風の影響で、日中は大荒れ。
午後、横殴りの雨の中を、叔母と上野の国立博物館へ。以前、お会いしたことがある広告代理店の方からご紹介いただいたクラブツーリズムという旅行会社の創業祭に出かけました。広い国立博物館を借り切っての大イベント。平日にもかかわらず、ご年配の方を中心に大賑わいでした。
会場の各所で行われていたさまざまな催しの中で、わたくしたちの鼻をぴくぴくさせたのは、平成館で開催されていた美味しんぼプロジェクト。小学館で連載されている同名の人気コミックスのコンセプトをいかして、全国の郷土料理を探訪し、食に対する先人達の知恵と伝統文化の奥深さを知ろうという、大変興味深いプロジェクトです。来年からは、日本各地の伝統的な料理と文化を、目と舌で体験するツアーも始まるとのこと。さっそく叔母と揃って体験モニターに募集しました。
それにしても、この博物館の展示品は素晴らしい。こんなに身近なところに、日本の宝物を見ることができる空間があるとは思いませんでした。器、着物、装飾品、もっとゆっくり見たい。これからは時間をつくって通うことにしましょう。

6月20日(日) 旧暦:五月三日 先勝 庚午 晴れ
叔母と連れ立って、歌舞伎座の『十一代目市川海老蔵襲名披露公演』へ行く。木挽町の〈竹葉亭〉で少し遅めの昼食をとり、歌舞伎座へ。歌舞伎を観るのは、子供の時分に祖父母に連れてきてもらって以来のことで、ちょいとどきどきしました。
夜の部の見所は、なんといっても『歌舞伎十八番の内・助六由縁江戸桜』。河東節御連中の三味線と語りで、助六が颯爽と登場する出端のところから、もう、わたくしのからだは粟立ちっぱなしで、御簾の中にいるはずのタイちゃんの姿を探すどころではありませんでした。
それにしても、艶やかで楽しい舞台。助六の海老蔵、揚巻の玉三郎、白酒売の勘九郎、くわんぺら門兵衛の吉右衛門…、わたくしには芸のことはよくわかりませんが、江戸の昔はさもありなんという舞台を堪能できました。
どちらかといえばお能派で、ふだんはあまり歌舞伎は見ない叔母も、「やっぱり歌舞伎もいいわよねぇ。市川家は衰退しかかると、必ず次に強力な人物が出て盛り返すって、いまご病気で休演されている十二代目團十郎さんも書いておられたけど、海老蔵さんのあの眼力はただものじゃあないわね」
その夜、叔母、泊まる。夜食に、あっさりと冷茶漬。

6月19日(土) 旧暦:五月二日 赤口 己巳 晴れ
朝から、叔母を手伝って、梅干づくり。梅は、紀州から取り寄せたという南高梅。毎年ご近所に配るとのことで、たくさんの梅のへたをとる(さては、このためにわたくしを呼び寄せたか?)「季節がくるたびに、おんなじことを繰り返す。こういうのが、だんだんと良くなっていくのよねぇ。若い頃は気がつかないものだけど」
夕方、小町通りの〈木犀堂〉で古本を眺め、〈門〉で一休み。

6月18日(金) 旧暦:五月一日 大安 戊辰 晴れ
朝から、いいお天気。部屋に風を通していると、叔母からお誘いの電話。「たまには、ちょいと出てこない?」ということで、久方ぶりに鎌倉に出掛ける。夕方、大船駅で待ち合わせて、〈中々〉へ。暖簾をくぐると、「あら、珍しい」と店主の田村育代さん。すかっとした物腰の、気持ちのよい笑顔で、すっかり寛いだ気分になってしまう。カウンターに座って、心のこもった手料理をいただく。針生姜をあしらった金目の煮付けの、おいしいこと。おいしいこと。十時過ぎまで、四方山話に花を咲かせる。退店後、タクシーをひろって、六地蔵の〈BAR BANK〉へ。

6月17日(木) 旧暦:四月三十日 大安 戊辰 曇り
旬のトマトが出回るようになりました。路地もののゴツゴツしたのを、ザクザクっと切って、長崎の塩をパラパラっと。ああ、幸せな初夏の味。

6月16日(水) 旧暦:四月廿九日 友引 丙寅 晴れ
先日、仕込んだ梅シロップが程よい加減に。毎朝、氷水で割って飲んでいます。口中で梅の香りがふわっと広がってとてもおいしい。クエン酸もたっぷり。
梅雨はどこへやら。良いお天気。湿度もさほどなく、朝晩は清々しく、高原の気候のよう。昼寝のつもりが、つい夕寝になり。

6月15日(火) 旧暦:四月廿八日 先勝 乙丑 晴れ
先日、仕込んだ梅シロップが程よい加減に。毎朝、氷水で割って飲んでいます。口中で梅の香りがふわっと広がってとてもおいしい。クエン酸もたっぷり。
梅雨はどこへやら。良いお天気。湿度もさほどなく、朝晩は清々しく、高原の気候のよう。昼寝のつもりが、つい夕寝になり。

6月14日(月) 旧暦:四月廿七日 赤口 甲子 晴れ
梅雨の晴れ間。一日中、よいお天気。夕方、散歩に。人形町へ向かう。初夏の、暮れ時の、風が流れる、人形町の路地は、ちょいと素敵です。洋食の〈小春軒〉から、メロンを持った少年が飛び出して、ぶつかりそうになる。お使いでしょうか。
家に帰ると、高木先生より、電話。お帰りなさいませ。

6月13日(日) 旧暦:四月廿六日 大安 癸亥 雨、のち曇り
明け方、大雨で目覚める。パソコンを立ち上げると、高木先生より、ベルギー日記最終話。二十日間、毎日、ありがとうございました。
夜、鎌倉の節子叔母より電話。「成就院の紫陽花がきれいよ」

6月12日(土) 旧暦:四月廿五日 仏滅 壬戌 晴れ、のち曇り
さいと町小学校で、運動会。わたくしが小学生の時分は、運動会は秋のものでしたが、最近は違うのですね。でも、お昼休みに、お母さんのこしらえたお弁当を家族で囲んで食べる光景は昔も今も変わらない。晴れてよかったですねぇ。

6月11日(金) 旧暦:四月廿四日 先負 辛酉 朝のうち曇り、のち雨
なんともはっきりしないお天気ですが、庭の紫陽花だけはご機嫌がいいようです。
今週の火曜日に、会員の皆さま宛てにお送りしたアンケートが少しずつ返ってきています。いろんな声をいただいています。ありがたいことです。
高木先生は、叔母様と二泊三日のオランダ旅行。楽しい旅も残すところ、あと僅か。

6月10日(木) 旧暦:四月廿三日 友引 庚申 曇り
暦では、今日が入梅。イッテツと堀切の菖蒲園へ出かける。ちょうど見頃で、大勢の人たちで賑わっていました。「菖蒲というのは、こんなに種類があるんですなぁ」と、驚くイッテツ。
帰りは、業平橋で降り、言問橋から浅草を回って江戸通りへ出る。並木の〈藪〉は本日定休日。〈駒形どぜう〉から、煮汁のいい匂いがこぼれ、思わず入りそうになりました。

6月9日(水) 旧暦:四月廿二日 先勝 己未 曇り
エミちゃんより、パリでの取材の件でメール。日本人会で「野草の会」を主催していらっしゃる原さんという方と、商社を退職されてフランスで初めてコンビニとお弁当屋さんを始められた村口さんという方に、取材の許可がとれたそうです。ホテルは、ポルト・マイヨーの〈コンコルド ラ ファイエット〉に。
夜、キタイが蛸の炊き込み御飯をこしらえてくれる。「佐島のものですが、いかがです?」柔らかくて、おいしいこと。

6月8日(火) 旧暦:四月廿一日 赤口 戊午 曇り
午後、山本海苔店でホームページの定例ミーティング。
帰り、神保町の古書店街に立ち寄る。岩波書店の永井荷風全集のうち日記『断腸亭日乗』が収められた六巻が、三千円で売り出されているのを見て、購入。
高木先生より、一週間分の日記が届く。世界遺産の街ブリュージュ、市場での買い物と食事、そして高浜虚子の句碑があるロンドンへの旅の様子など、楽しさどっさり満載です。

6月7日(月) 旧暦:四月廿日 大安 丁巳 曇り
七月にパリに行くことにしました。エミちゃんからジャパンエキスポの誘いもあったことですし、高木先生の楽しそうな旅日記を読んで、久しぶりに海外(そと)の空気を吸ってみたくもあったからです。エミちゃんにメールを送り、航空券とホテルの手配をお願いする。「パリに住む日本人で、面白い人がいたら紹介してね」と付け足す。せっかくなので取材をしてこようと思います。

6月6日(日) 旧暦:四月十九日 仏滅 丙辰 雨、夕方曇り
六並びの今日、入梅。明け方から土砂降り、夕方まで降り続く。

6月5日(土) 旧暦:四月十八日 先負 乙卯 晴れ
一日中、気持ちの良いお天気。
夕刻、散歩の途中、駒形橋の上で一服している植木職人の今井老とお会いする。三ノ輪からの仕事の帰りとのこと。川面を見ながらしばらく話す。「あたしも人として生きる時間はあともう少し。次は鴎(かもめ)あたりがいいねぇ」ちょいとしんみりした、一日の暮れでした。

6月4日(金) 旧暦:四月十七日 友引 甲寅 晴れ
日本橋南詰の両側に、提灯。来週からは、日枝山王祭です。同じ日本橋川でも、日本橋川を隔てて、北は神田明神の氏子で、南は山王神社の氏子。両側の老舗の旦那衆たちは普段は仲が良くとも、お祭りとなったら「いろいろあるのよ、がんこちゃん」と、以前タイちゃんが言っていました。
そうそう、老舗の旦那衆といえば、木挽町で公演中の十一代目市川海老蔵襲名披露公演。六月二十日の『助六由縁江戸桜』には、河東節連中として舞台に勢ぞろいして浄瑠璃をつとめるのだとか。旧き、良き、江戸の名残。

6月3日(木) 旧暦:四月十六日 先勝 癸丑 晴れ
去年より、二週間ほど早く梅干しを仕込む。ついでに梅シロップも。
夜、煌々とした満月。

6月2日(水) 旧暦:四月十五日 赤口 壬子 晴れ
久しぶりに、近所の八百屋さんをのぞいたら、夏野菜がすっかりと顔を揃えていました。
路地もののトマトと小松菜。ちょっと珍しい里芋の芽は、酢味噌をかけていただきました。

6月1日(火) 旧暦:四月十四日 大安 辛亥 雨、後晴れ
八十八夜。朝、タイちゃんのところから海苔と一緒に新茶が届く。一筆。「鹿児島産の大走りしかなかったのですが、ようやく静岡産が入荷しましたので届けます」お昼の後に、さっそくいただく。いい香り。