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去年今年つらぬく棒のごときもの 虚子 |
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| 12月30日(木) 旧暦:十一月十九日 大安 癸未 晴れ 隅田川を見納めに、イッテツと散歩に出る。両国橋を向こうに渡って、ぐるりと回って桜橋。今年もたくさん歩きました。 |
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| 12月29日(水) 旧暦:十一月十八日 仏滅 壬午 雨、のち雪 朝からの冷たい雨が、雪に変わり、東京を白で包む。年賀状を投函しに外へ出た以外、家の中で過ごす。キタイを手伝って、おせちの準備。黒豆の煮える具合を見ながら、先日散歩の折に購入した『ランティエ』を読む。角川春樹さんが総合プロデュースをしているというこの雑誌、少々期待はずれ。テーマも執筆者もちょいと鼻につきますね。 |
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| 12月28日(火) 旧暦:十一月十七日 先負 辛巳 晴れ後、曇り 今年もあと四日。キタイは朝から、おせち料理の買出しと準備で大忙し。数の子の塩抜き、紅白なますの下ごしらえ、お煮〆の出汁づくり・・・。室町家の台所にお正月のなんともいえない匂いが漂ってきました。タイちゃんは本店を飾る繭玉づくり。わたくしも散歩がてら、これからお手伝いに行ってきます。 さて、いつもホームページの制作を担当してくださっているオッズファクトリーの皆さんも、本日仕事納め。この一年間、さいと町を訪れてくださった皆さま。ありがとうございます。良いお年を。 |
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| 12月27日(月) 旧暦:十一月十六日 友引 庚辰 晴れ 美しい味を買う、で紹介している新潟の切り餅『ゆきちから』が好評です。高木先生に続いて、山本海苔店の徳治郎社長も二重丸の評価。タイちゃんによると、お正月用に追加注文されたとのこと。「むかしのお餅の味がする」とは、我が家の料理人キタイ評。お餅がお好きな方はぜひお試しください。注文はお電話で。受話器の向こうの新潟訛りもまた、たのし。 インドネシアのスマトラ島沖で、天地を揺るがす巨大地震。嗚呼。東の空に、人間を見下ろすように、冴え冴えとした満月。 |
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| 12月26日(日) 旧暦:十一月十五日 先勝 己卯 曇り だいぶん、冷え込んできました。乾いた北風が空気中から水分を奪い、町の透明度が増しています。午後、マフラーをぐるぐる巻きにして、イッテツと隅田川まで。〈駒形どぜう〉の前にどんと置かれた清酒『振り袖』を見て、年の瀬の感が深まる。夜、ようやく年賀状を書き始める。 |
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| 12月25日(土) 旧暦:十一月十四日 赤口 戊寅 晴れ 二人と一匹で、暮れの大掃除。キタイは台所。イッテツは書庫。わたくしは居間と茶室。どうやら清々しい気持ちで、新しい年を迎えられそうです。夜、みんなで寄せ鍋を囲む。硝子窓が曇る。 |
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| 12月24日(金) 旧暦:十一月十三日 大安 丁丑 晴れ パリから、クリスマスメール。新潟からは、雪便り。「今年は、雪のねぇ正月を迎えられると思って喜んでたら、一晩で一メートルだんがねぇ。まったく雪国はこれだすけまいるこっつぉ(今年は雪のないお正月だと思って喜んでいたら、一晩で一メートルの雪。まったく雪国はこれだからまいります)」 清水寺の和尚さんではありませんが、今年はほんとうに“災”の多い年でした。台風や地震で被害に遭われた方々が元気を取り戻せますように・・・。 夜、キタイの心尽くしの料理を囲む。「今年も、鶏は香草焼きにしてみました」こうやって温かなご飯を食べられることに、感謝。キタイにカシミアのセーター、イッテツに前足袋を贈る。鎌倉の節子叔母に電話。久し振りのことにて、お正月のことなど長話。 |
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| 12月23日(木) 旧暦:十一月十二日 仏滅 丙子 晴れ 朝、今井老人、鳶の若衆を連れて来たる。「去年より三日ばかし遅れてしまいましたが」我が家にも門松が設えられました。 |
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| 12月22日(水) 旧暦:十一月十一日 先負 乙亥 晴れ 本年最後の定例ミーティング、山本海苔店本店会議室にて。一年間の振り返りと来年のこと諸々話す。「買う、のコーナーの品揃えを充実させたいですね」「体験道をもっと魅力的なものにしたいね」などいろんな意見が出されました。このホームページは昨年の四月にスタートしたわけですが、たくさんの方々の力添えで、いまではひやかしさんを含めて月に三万人近くが訪れるまでになっています。最初の月の訪問者がわずか数十人だったことを思うと、感慨はひとしおですが、力及ばずのところも多々あります。独り善がりではなく、もっともっと開かれたものになるとよいなと思っています。なかなか難しいことではありますが、来年も創意工夫をしながら続けていきたいですね。 終了後、参加できるメンバーで、近くの中華料理店へ。年忘れ会。 |
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| 12月21日(火) 旧暦:十一月十日 友引 甲戌 曇り 本日、冬至。寒い、寒い。ゆず湯で温まったあとは、やはりお鍋ですね。夜、タイちゃんより電話。「今日、本店に門松を飾ったよ。今年もいよいよ暮れだねぇ」 |
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| 12月20日(月) 旧暦:十一月九日 先勝 癸酉 曇り 木枯らしが吹き、ぐんと冷え込む。暮れの日本橋界隈を歩く。室町の商店街は、鳶の甘粕さんによる、背の高い竹と松を組み合わせた独特のお正月飾りが軒先に。ちょいと先の人形町の表通りは、今日が正月提灯飾りの真っ最中。道行く人の足取りも、どことなく急いているようです。甘酒横丁の〈柳屋〉で、活きのよい鯛焼きを二匹買って帰る。 イッシーさんより、「京都とパリは、美しい二人の女の横顔を鏡の中で合わせたようによく似ている」という伊集院静さんの文章を添えた便りをいただく。「だから、元子さんは京都に惹かれるのではありませんか」たしかにそうですね。二つの都は、旅人を心地良い異邦人にさせてくれるという点でもとても似ているように思います。 |
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| 12月19日(日) 旧暦:十一月八日 赤口 壬申 曇り 午前中、落ち葉を集めて焚き火。午後はゆっくり本を読んだりと、珍しく家から一歩も出ずに過ごす。「たまにはこういう日もいいですなぁ」とイッテツ。夕方より、キタイを手伝って、洋風おでんを拵える。 |
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| 12月18日(土) 旧暦:十一月七日 大安 辛未 晴れ ぽかぽかと師走らしからぬ陽気。散歩に出かけた門前仲町には、半袖の人もちらほら。 高木先生より、「新潟の柔らかくノビールお餅、着きました」の便り。ホームページで紹介している『ゆきちから』を注文してくださったようです。「これでお雑煮がますますおいしくなりそうです」 |
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| 12月17日(金) 旧暦:十一月六日 仏滅 庚午 晴れ 今日より、羽子板市。年の瀬で賑わう浅草へ。クリスマスのイルミネーションより、繭玉が似合う、この街が好きです。帰り、並木の〈藪〉にて、花巻き。新海苔でしょうか。つゆにふわりと溶けていく。 |
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| 12月16日(木) 旧暦:十一月五日 先負 己未 晴れ 日中暖かくなる。イッテツを洗毛するなどして、のんびりと過ごす。 高木先生より、「本日、蕗窯の小松先生から毎年の干支のお皿がのお届けがありました」との便りあり。一年余に渡って取り組んでおられた大皿製作も無事完成し、納品とのこと。「私共が訪れた2月には、試作、試作の苦しい時でしたので、心よりお祝い申し上げたく共に喜んでおります」 |
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| 12月15日(水) 旧暦:十一月四日 朝、市バス8系統に乗り、高雄へ向かう。神護寺は紅葉の季節も終わり、人影もまばら。落ち葉は土に溶け入らんとす。お昼は、暖簾をかけただけの小さな食堂できつねうどん。柚子の香り。おばあちゃんから蜜柑を二個いただく。清滝川から分かれた谷山川沿いを少し歩き、日暮れ時、市中に戻る。〈喜幸〉に電話。じつは今回の京都行きを思い立ったのは、イッシーさんに教えていただいたこのお店に来てみたかったからなのです。〈喜幸〉はその甲斐のある、素晴らしいお店でした。 以下、イッシーさんにお送りしたお礼のメールより。
京都へ行く楽しみがまたひとつ増えました。 イッシーさん、ありがとう。 |
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| 12月14日(火) 旧暦:十一月三日 朝起きて窓から冬枯れの始まった庭の木々を眺めていたら、「おいでおいで」と京都が呼んでいるような気がして、一泊分の支度だけして東京駅へ向かう。 京都着。陽が落ちるまでにはまだ少し間があったので、イッシーさんお薦めの西洞院通りの〈麩嘉〉本店へ。山にカの字の大暖簾をくぐると、奥の作業場からつながる畳の大広間。まるで江戸時代の大店に紛れ込んだよう。「ここでお麩は買えるのですか?」と尋ねると、そばの冷蔵ケースから生麩とお饅頭を出してくれました。蓬麩と五個入りのお饅頭を包んでもらう間、広間の縁に腰掛けて、焙じ茶。暖簾の外から作業場の方へ、ゆっくりの風が通り過ぎていく、なるほどここは素晴らしい。 |
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| 12月13日(月) 旧暦:十一月二日 赤口 丙寅 晴れ 朝、冷え込むも、日中穏やか。ここ一週間ほど、一日ごとに寒暖がやってきているようです。朝顔の蔓(つる)で、クリスマスの飾りをつくる。 |
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| 12月12日(日) 旧暦:十一月一日 大安 乙丑 雨、後曇り 昨日とはうって変わって、肌寒い一日。日本橋の袂にある大銀杏が、鮮黄に染まっています。今日は、小津安二郎監督の誕生日にして命日。小津監督といえば、山内静夫さんはお元気でしょうか。 夜、芹をたっぷりと入れた湯豆腐。かぼすで。 |
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| 12月11日(土) 旧暦:十月三十日 先負 甲子 晴れ 初冬とは思えぬほど、穏やかな日和。神田界隈を歩く。古書店で『河鍋暁斎戯画集』(岩波文庫)を求める。葛飾北斎を師と仰ぎ、幕末から明治中期にかけて活躍した反骨の絵師、暁斎。傑作『七福神豆散図』は、根岸〈笹乃雪〉の一階大広間で見ることができます。 夕方、タイちゃんより電話。本店に向笠千恵子さんが訪れ、今年の新海苔の出来など尋ねてくださったとのこと。 |
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| 12月10日(金) 旧暦:十月廿九日 友引 癸亥 曇り 日中、気温上がり、やや蒸す。高木先生のお宅で、料理の撮影。高木家のキッチンには、のっぽの雪だるま君(照明スタンド)が登場し、クリスマス気分でした。来月は『お雑煮』なので、少し早めに更新したいと思っています。 料理の合間に、高木家のお正月の様子などをお聞きする。元旦の夜は、ご主人お手製のカレーライスを食べるのだそうです。帰り際、言い交わす「良い、お年を」もうそんな時期なのですね。 本日、「美しい味を買う」に、新潟のSさん夫妻が暮らす、妻有(つまり)郷のお餅『ゆきちから』を追加しました。地元の農家でとれたお米でつかれた村外不出のお餅。春までの限定品。農協に掛け合って、特別に販売許可をいただきました。水の良さを感じるおいしいお餅です。 |
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| 12月9日(木) 旧暦:十月廿八日 先勝 壬戌 晴れ 午後、のんびりと中央通りを歩く。〈山本海苔店〉でタイちゃんを冷やかし、ブリジストン美術館でザオ・ウーキー展、八重洲ブックセンターで友人が教えてくれた堀江敏幸さんの『雪沼とその周辺』(新潮社)を買い、〈ガルリカフェ〉にて読む。静かな時間。夜、キタイと、浅蜊と深谷葱の小鍋だて。柚子をこぼした白菜漬けがおいしい季節になってきました。 |
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| 12月8日(水) 旧暦:十月廿七日 赤口 辛酉 晴れ エミちゃんより、冬のパリ便り。「パリもそれなりに寒くなり、今日も出かけてくると頬が凍ってしまった感じでした。クリスマスツリーを買いに行き、飾り付けて、雰囲気が出てきましたよ。ところで、先日木曜の午後、オペラ界隈の道を曲がって、出会いがしらにごっつんという感じで、ジェラール・デュパルディーに会いました。映画の看板にぶつかったわけでなく、本物ですよ」師走、映画俳優も、走るのかしら。 イッシーさんに昨日のお礼をお送りしたところ、丁寧なお返事。船頭町のお店の、冬のお薦め料理まで教えていただきました。 |
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| 12月7日(火) 旧暦:十月廿六日 大安 庚申 晴れ イッシーさんの〔初冬の京都便り〕、つづき。 今日は高木先生も月に一度通われている〈麩嘉〉についてです。
イッシーさん、いつもながらの味なお話をどうもありがとうございます。また京都へ行きたくなってしまいました。 |
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| 12月6日(月) 旧暦:十月廿五日 仏滅 己未 晴れ イッシーさんより、〔初冬の京都便り〕届く。この季節ならではの京の味の正体は、これだったのですね。
うーん、なんとそそられるお店とおやじさんでありましょう。さて、このお店の名前は・・・。会員の方にそっとお教えいたします。近々お届けするメールをお楽しみに。 |
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| 12月5日(日) 旧暦:十月廿四日 先負 戊午 晴れ 台風一過。朝方、まだ風残る。それから気温が上昇して、夏日に。生温いおかしなお天気でした。午後、隅田川べりを歩く。 |
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| 12月4日(土) 旧暦:十月廿三日 友引 丁巳 曇り、夜大荒れ 修善寺の〈也万波〉。高木先生と尾田カメラマンが主催してくださった、ちょいと早い年忘れ会に参加してきました。今年は、お昼の開始。少し早めにお店に入ると、「いらっしゃい。お待ちしていましたよ」と、店主の遠藤温子さんの笑顔。七十三歳になられたそうですが、相変わらずお元気そうです。今年から息子さんもお店を手伝われているそうで、なんだか若やいだ様子でした。 早速、卓上コンロに火が付くと、お楽しみのしし鍋の登場。きれいなお肉に、手づくりの蒟蒻、野菜がたっぷりと入った名物お鍋は、相変わらずのおいしさ。そこへ、二十センチはあろうかというアカザエビ、肝付の平目、鮪のお刺身。筍のようなお芋(名前を忘れてしまいました)のほくほくした煮付けを挟んで、大きな金目鯛をからっと揚げてあんをかけまわしたもの。最後は、しし鍋の汁雑炊に、近くの沢で取れた蟹の身をすりつぶしたうどん。海と山の幸に遠藤さんの愛情と気合いが入った、素朴なる味わいを満喫しました。今年は、会員のI夫妻とIさんが参加してくださり、一層楽しい宴となりました。夕方、「また、来年も」と言い交わして散会。日本橋に帰る。「おやおや、だいぶん入ってますね」と、キタイが笑いながら、焙じ茶。 夜、季節はずれの台風。 |
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| 12月3日(金) 旧暦:十月廿二日 先勝 丙辰 晴れ
タイちゃんより、新海苔届く。今年の有明地方は台風などの天候不順もあって、心配しておりましたが「なかなか良い出来だよ。お店で焼いてきたばかりだから、食べてみて」とタイちゃん。封を解く。うーん、この香り。そして、このやわらかな口どけ。幸せなり。 |
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| 12月2日(木) 旧暦:十月廿一日 赤口 乙卯 晴れ イッシーさんから教えていただいた、日本橋室町の〈はんなりや〉にお昼を食べに行く。場所は、室一仲通商店街を三越本店前から入って一筋目を右、さらに一筋目を左。〈井泉〉の看板の斜め前。あ、ここ。以前から見知っていたものの、入るのは初めてこと。暖簾をくぐり、お店のある二階へ。「昼どきは近所にお勤めの女性客がひきも切らず」ということですが、わたくしが訪れたのは一時過ぎということもあり、店内は五組ほどのみで、白木のカウンターに座ることができました。昼の定食を注文すると、お膳にだし巻きたまご、おばん菜の小鉢三種、ご飯、みそ汁、香のもの。今日の小鉢は、いりどり、小松菜と糸こんにゃくのお浸し、大根と人参のなます。いずれも薄味でなかなか結構なお味でした。だし巻きはイッシーさんのお薦めだけあって、たっぷり巻いた卵が口中でとける感じでおいしかったです。器にもセンスが感じられ、欲をいえば楊枝が〈さるや〉さんのものだったら言うことなしでした。 イッシーさん情報によりますと、亭主の松上知之さんは舞鶴の出で、京都の〈やげんぼり〉を経て東へ下ったとのこと。夜は、京都弁が飛び交う(イッシーさんいわく)東京の“小さな京都”となるようです。「食事後の客人の見送りも、姿が路地から消えるまでていねいにやっています。食材は京都と築地と半々とのこと。おばんざいから京懐石までと守備範囲は広いです。この時期、ふぐ料理も始まりました。すっぽん鍋もあります。私の好物である鮒ずしが常に用意されているのも、気に入っている理由でもあります」今度、今井のおじいちゃんでも誘ってぜひ来てみることにしましょう。 お店を出たあと、そばの〈ZEN茶フェ〉に立ち寄り、好物の抹茶入り大福。〈タロー書房〉で新刊を眺めて帰る。 |
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| 12月1日(水) 旧暦:十月廿日 大安 甲寅 曇り、時々晴れ 師走初日。高木先生のお宅へ、次回料理の打ち合わせ。居間に猫二匹。野良猫から家猫に昇格した模様。 本日の料理の季題は、雑煮(一月)と寒卵(二月)。雑煮は八丁味噌使った濃厚なものと、揚げ餅をさっぱりとしたお出汁でいただくものの二品。卵は、ココットと温卵。温卵がなかなか上手い具合にかたまらず、大笑いでした。温かな料理に、冬の到来を感じました。待つ間にいただいたナッツを詰めた焼き洋梨もおいしかった。 試食後、今週末の修善寺〈也万波〉行きのことなど話しているうちに、夕暮れに。玄関を開けて外へ出ると、落ち葉が朽ち葉にかわる晩秋の香。 |